旧岩崎邸庭園

旧岩崎邸庭園を訪問しました。三菱の3代目社長・岩崎久彌の本邸だったこの場所は、東京の真ん中にあってもとても静かです。庭園は開放的で空が広いのが印象的です。

今まではその存在を知っていた程度でした。用事があり今回初めて行ったのですが、明治・大正期の華やかな雰囲気が感じられる素敵なお屋敷です。壁や天井の彫刻、壁紙など細部まで非常に凝っていて、全体が工芸品という感じがします。

1896年完成の洋館。英国から来日した建築家ジョサイア・コンドルの設計。洋館は主に来賓を招いてのイベント用で、本宅は左側に続いている和館の方だったようです。

太平洋戦争中の空襲でのよく焼けずに残っていたものだと思い、「戦災概況図東京」を確認すると下の通り。水色の枠で現在の旧岩崎邸の敷地を示してみました。周囲が激しい空襲を受ける中、ここは被害を免れたようです。

水色の枠が現在の旧岩崎邸敷地。西側(左上)の東大、東側(右上)の上野公園とともに無事です。
細かな装飾が施されていて凝った作りになっています。右側にある鋳鉄のヒーターにも細かい装飾があります。
天井のシルクの刺繍も建造当時のものだそうです。木彫りの幾何学模様はイスラム様式で、東洋と西洋と繋ぐ様式がイスラム様式だというジョサイア・コンドルの思想により色々なところに見られます。
金唐革紙の壁紙。和紙に錫箔や金箔を貼ってから版木でエンボス模様を浮き上がらせてできたものです。
洋館と廊下で繋がった和館。往時は550坪もの建坪があったということです。